"6対4"は人を思いやれる心

"6対4"は人を思いやれる心

Q:ソーケン塗工さんの業種は?
A:塗装・防水工事業です。マンションや住宅の外壁などの塗り替えが主な仕事です。


Q:仕事を始めたきっかけは?
A:当社は私の父が昭和56年に藤枝市田中で創業致しました。昭和58年には高洲へ、同じ年に法人化しました。平成13年には現在地へ移転いたしました。
 私は東京の大学を卒業後、静岡のプラモデルメーカーへ入社いたしました。当時はまだ後を継ぐことは考えておりませんでした。長男ですし両親の近くへ戻ってやりたいと思い、静岡へ就職したのです。営業の仕事がしたかったのでぴったりの職場でした。全国各地のプラモデル店へ営業に伺いました。方言で言葉が良く解らない地区へも行き、いろいろな人と話をしました。はじめは先輩の後について、ただ笑顔でうなずいていただけでしたが、段々営業の仕方が解り、本当に様々な経験をさせてもらいました。人と人との繋がりは『心』であると教えてもらいました。今でもその経験が役立っています。
 入社4年目に父と今後を真剣に話し合い、仕事を辞め父の会社へ入社しました。平成19年には母の病気をきっかけに、私が代表取締役に就任、経理も妻が担当するようになりました。


Q:どのように事業展開したのですか?
A:学生時代、夏休みにはアルバイトで仕事を手伝っていましたが、最初の5年間はわけも解らず仕事を覚えていきました。役に立ったのはサラリーマン時代に培った営業です。当社営業(現場管理職)と職人(技術職)を分けて担当します。営業はお客さんと現場の職人とを繋ぐものです。お客様の要望を的確に現場へ伝えて、職人は自分の技術力を十分に発揮する。それが最終的に信用に繋がると思います。建物の塗装は大体10年くらいで塗り替えとなります。心のこもった仕事をしていれば、そのお客様がまた10年後仕事を依頼してくれます。工事費が安ければいいわけではなく、満足してもらうことが重要なのです。我社にとって、そのリピートこそが『究極の営業』なのです。
 また、アフターフォローも兼ねて、定期的にできるだけお客様のところに伺います。直接伺うことでお客様の様子を知ることもできますし、お話の中から次へつなげることもできます。信頼できるお客様からのご紹介などは、本当に力強い味方となります。
 営業と現場の従業員には”6対4”の気持ちが大切だと言っています。お互いが相手を思いやり、五分五分ではなく、一つ多く相手を敬いながら、また感謝をしながら仕事をすることが大切です。


Q:今後の事業展開は?
A:私は20年ほど前に大病をしました。それまでは自分本位で自分のしたいように生活してきました。しかし、病気をきっかけに考え方が大きく変わりました。大切にしなければならない物の順位が見えてきたのです。家族が一番大切です。その家族を大切にするには仕事が順調でなければなりません。仕事を大切にすれば、自分を信じてついて来てくれる従業員を大事にすることになります。
 両親が私によく言うことは、
「真面目にコツコツ積み重ねていくことが大切である」ということです。事業を広げていくことより『ご縁』をいただいた全てのお客様を大切にしていこうと思います。